懐かしのお弁当の思い出は母の優しさ
母のお弁当の思い出
おかずで埋まらない隙間を埋める茶色くて四角い物体。
初めて遭遇したときには、友達と恐る恐る匂いを嗅いだり、じーっと見て
これは一体なんなんだと・・・
羊羹。
そりゃ、甘くて■くて隙間を埋めるには好きなサイズに切れるし便利ですけど。
女子高生の弁当に羊羹て。
平成の始めのJKでもさすがに苦笑い。
帰宅してちょっとしたクレーム入れても
母はクスっと笑い、その後も隙間を埋めるこの方法は適用され続けた。
母曰く、
体育会系部活で、疲れている身体には甘いものが必要だから!
とのこと。
優しさに満ち溢れた笑顔で語っていた日を忘れられない。
ふりかけが無い時や
ゆで卵が入っているときには
そう。
お通夜のときに配られる
おきよめのお塩。
母は大事に取っておき、娘の弁当にふりかけ替わりに入れる癖がついた。
娘の弁当が終了しても、コレクションの癖は抜けず
最終的には沢山のおきよめ塩の封を開け、食塩の瓶ひと瓶分採取された。
朝の台所のいい香りや、蓋を開けるときのワクワク感は確かにステキな思い出だけど、この2点はステキというより、ある意味、大切な親子の会話の1軍として貢献してくれている。
私も娘の弁当に塩、入れてみようかな。